1月1日(月)新年のごあいさつ

 新年あけましておめでとうございます。
 ことしのNHK大河ドラマは、『西郷(せご)どん』。明治維新150年、維新立役者の西郷隆盛を、作家の林真理子さんが独特な視点で描き出すところが楽しみです。
 その西郷さんについて文化財課が調べたところ、京都や福岡に行くときに、何度か、薩摩街道、小郡市を通っているようです。
 元治元年7月、長州藩が京都に出兵し、会津・薩摩などの藩兵と激突した「蛤御門の変」で、西郷さんは3月に鹿児島を出発し、12月に帰途に着いたという記録が残っています。
 さすがに、松崎宿に泊まったとまで言うと、歴史を都合よく推測していると、怒られそうですが・・・。 
 幸いなことに、小郡は、美しい山や緑の原風景を残しており、西郷さんがどんな思いで、街道を京都へ向かったのか?どんな気持ちで、鹿児島へ戻ったのか?想像するだけで、ひとり司馬遼太郎の気分で散歩ができそうです。
 往来のまち小郡市―多く出土する朝鮮系無文土器からわかる弥生時代の海外との交流、太宰府南側の守りとしての役割も担った小郡官衙遺跡群、そして懐良親王率いる南朝方と、少弐頼尚・足利勢の北朝方が激突した大原合戦も、往来の地であればこその大きな戦の場となったのでは・・・。
 今も言うまでもなく、九州の高速道のクロスポイントである小郡市ですが、そんな往来の潜在的な力をどう未来へ生かすべきか?この1年、その可能性をさらに市民の皆さんと一緒に探りたいです。