4月24日(火)すべての道は大宰府に通じる!

 ことしは、昭和43年に大宰府史跡の発掘調査が始まってから50年の節目の年です。
 九州歴史資料館は、大宰府史跡の調査研究を主導してきており、24日から、「大宰府への道-古代都市と交通-」と題した記念特別展を開き、その成果を紹介しています。
 大宰府は、7世紀から12世紀にかけて、国防と外交、九州地方の統治をしてきた古代最大の地方官衙です。
 特別展では、黒田長政が制作させた菅原道真公の波乱の生涯を描いた色鮮やかな天神縁起絵巻、大宰府政庁跡から出土した立体的な迫力ある鬼瓦、大宰府復原のヒントを示した道真公が詠んだ漢詩集である菅家後集などが展示され、往時の雰囲気が感じられます。
 また、奈良の平城京跡からの出土品も展示され、都の支配を受けた祭祀遺物からその影響をうかがうことができます。
 政庁跡から東500mに位置する観世音寺関連の展示では、寺の縁起を示す絵図が興味深く、兜跋毘沙門天立像は、寺の中での展示とは印象が異なり、迫力に圧倒されます。
 この時代は、都との連絡を取るための「駅家(うまや)」が主要な道に設けられていました。国宝の延喜式には、大宰府に兵馬20頭が置かれていることが記されており、当時の情報伝達の重要性を示しています。
 長くなってしまいましたが…とにかくこの記念特別展は、ぜひ皆さんにご覧いただきたいと、つい興奮して熱く書いてしまいました。
 特別展は6月17日までです。