5月23日(木)広がるデートDV低年齢化へ

 第17回おごおり思春期教育懇話会が、23日あすてらすで開催されました。


 この会は、2002年から3年間文科省の事業にて、エイズ教育研究会として活動したことを契機に、子どもを取り巻くさまざまな問題の勉強会をということで継続されてきたものです。

 今回は社会福祉士で、久留米市男女平等推進センターの相談コーディネーターとして活動をされてきた石本宗子さんを講師に迎え、DVの現状についての講演が行われました。


 お互いがひきつけ合い交際をする中で、徐々に一方が他方を支配する、身体的に・精神的に・性的に・社会的に・経済的に暴力を振るようになる、いわゆるデートDVの相談が多くなっているといいます。

 自分だけを見てほしい、言う通りにしてほしい…これを愛情の証ととってしまい、次第に相手の機嫌を損ねないようにと従うことが愛情と思い込んでしまうことから深刻な問題が生まれてしまっています。


 背景には、暴力を容認する意識、気に入らないことがあれば暴力を持ちいることが正当な行為という思い込み、性の固定的な役割=女性は男性に従うものという意識があります。
 石本さんのご紹介されたデータでは、2017年、20歳以上5000人に聞くと、デートDVは16.7%が経験をしているということです。また、10代でも被害が少なくないといいます。


 性的な役割の決めつけを問い直す、愛情と支配の区別を認識する、対等であるということを忘れない、そして、どんな暴力も認められないという考えを、伝えていく必要があると強調されていました。


 人間関係の難しさが、男女という中でのトラブルがDVという形になって表れているのでしょう、被害自体に気がつかず深みにはまっていくケースも多いと思います。子どもにまで広がっている問題として、再認識させられました。