ことしもよろしくお願いします!!

 仕事始め式が4日、職員や市議会議員を前に議場で行われました。その挨拶内容をもとに、新年に当たっての考えを紹介します。


 新年あけましておめでとうございます。みなさんそろって、新しい年を迎えられましたことを嬉しく思い、感謝いたします。
 年末年始で、「平成」時代を振り返るメディアに多く触れました。行政という面で考えても、「平成」は大きな転機があった時代だと思います。
 平成11年には、地方分権一括法が制定され、国と地方自治体は対等な立場となりました。国からの指示を行う地方から、地方創生のかけ声の下、それぞれの地方がどうあるべきかを、自ら考えていくことが促されました。
 住民と行政の関係も大きく変わりました。さまざまな情報と条例などの知識を持つ行政職員が上に立ち、市民がそれに従うという関係から、必然的に変わらざるを得なくなりました。書類ひとつがかけている、記載に間違えがあるというだけで、申請受付できないという窓口対応が当たり前だったのが、わかりやすい言葉で丁寧に説明し、どのようにしたら受け付けられるかという市民の立場にたった対応が求められるようになりました。
 政策決定のプロセスにも、パブリックコメントにより市民の意見を受け付け、審議会に公募委員が入るようになり、最近では、本市でも福祉計画づくりで取り組んでいる市民とのラウンドテーブルでの対話を取り入れる形式が珍しいことではなくなりました。
 民間の力と連携して市政運営を共働するという考えも進み、NPOの活用や、公の施設の指定管理、民間でできるものは民間に、残ったものもいかに民間の手法を取り入れるかということが問われています。
 こうした中で、職員に求められる能力も当然変わってきています。市民や民間団体・企業とともに、地域の活性化や課題解決をはかる能力、つまり、コミュニケーション能力や調整能力、また戦略的思考も必要とされ、新人職員の採用試験は今年度から、そうした能力を問うものへと変えています。
 職員の皆さんは、そうした求められる職員像とのギャップがないかを、自ら問い直して下さい。さらに、新しい時代には、AI人工知能やRPAロボットによる業務自動化へと進む中での対応も求められるようになります。時代は進み、行政の仕事のスタイルが、昭和や平成へ戻ることはないということを意識してほしいと思います。
 小郡市の今後の目指す市政をどう定めるか?については、バックキャスティングの思考、将来の時点から逆算していまの準備を考えていきたいです。ボリュームがある団塊の世代が後期高齢層に入る2025年問題、人口減少が顕著となる2040年問題、小郡市でもぬかりなく準備をしておかなければならないことが山積です。新しい時代の変化に対して、受け身ではなく、みなさんと一緒に自信をもって積極的に切り拓いていきたいと考えています。ことしもどうぞよろしくお願いします。