九州歴史資料館「九歴講座」が14日行われました。
この日は、埋蔵文化財調査センターの山崎技師が、「市民にまもられた三沢遺跡の今日的意義」というテーマで講演し、市内外から多くの聴衆が集まりました。
三国丘陵での大規模住宅開発により、津古遺跡・三沢遺跡・横隈山遺跡と調査が行われ、「開発か保存か」という当時の緊張を表す新聞記事などを用いて、市民運動が遺跡保存に大きな力になったことを紹介されました。
三沢遺跡は、弥生時代の集落や集団像を考える上で重要な遺跡として、昭和53年に県の史跡に指定されました。
近隣の遺跡は、開発の波によってほとんどが丘陵ごと消滅しましたが、平成29年3月に南側の丘陵地が新たに県史跡の追加指定地となりました。なお、消滅した遺跡の調査により、地域の弥生時代農耕集落の定着、発展の過程が明らかにされてきました。
小郡市には早くから渡来人の往来、技術の伝承、居住もあるようで、交通の要衝はこの時代からもうかがえます。