令和元年度小郡市埋蔵文化財調査センター特別展「動物の考古学」が、7日から始まりました。
この特別展は、小郡市でのこれまでの発掘で確認された動物に関する遺構や遺物から、大昔の生活での人と動物の関わり合いに触れる世界が広がっています。
一ノ口遺跡から出土した動物の骨、独特な焼けた様子は焼肉で食べた?イノシシ・イタチ・テン・キジ、棲息していた動物を捕獲していたことがわかります。
狩猟の方法のひとつは、落とし穴。
上岩田遺跡・北松尾口遺跡・干潟遺跡などで見つかっており、穴の真ん中に先のとがったクイを立てる工夫がなされています。
そして、津古生掛古墳から出土した鶏形土製品「つこっコ」、動物は死者を弔うために、埴輪として古墳に並べられますが、黄泉の国とこの世の境界に立ち、この世を目覚めさせるとされた動物がニワトリでした。
ほかにも、大板井遺跡や三国小学校校庭から採取された弥生土器には、シカとみられる絵がへらで描かれ、豊穣祈願や霊魂の蘇生、あるいは、日常生活を描いたと見られています。
死者を弔うウマの古墳埋葬を示す歯の骨も展示されていますが、ウマは儀式として殉葬させられたものと考えらえています。
特別展では、九州歴史資料館、佐賀県立博物館、鳥栖市教育委員会からの興味深い、貴重な展示があります。
ご家族で、お子さんも楽しめる「動物の考古学」、ぜひお出かけください。
期間は12月1日まで、10月12日には記念講演会「古代の動物と食」が開催されます。