1981年に始まった小郡市人権・同和教育研究協議会は、小郡における部落差別の解決をはじめさまざまな人権問題の解決を図るための研究団体として大きな役割を果たしてきました。
本来であれば16日に、大きな節目となる第40回総会が行われる予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、大会開催は中止となりました。
さて、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、医療従事者や感染者への偏見や差別が問題となっていますが、日本赤十字社が、「人と人が傷つけあう状況はウイルスよりも恐ろしい」と警鐘を鳴らす動画を公開し話題となりました。
「きちんと手を洗うだけで感染する確率はぐんと下がる」「でも心の中にひそんでいて、流れていかないものがある」「ウイルスが広まったのはあいつのせいだ!」「世界がこうなったのはあいつのせいだ!」
新型コロナウイルスの感染拡大から生じる「恐怖」を、「ウイルスよりも恐ろしいもの」として描き、体だけでなく心を守るように訴えかけています。
そして「恐怖に飲み込まれる前にできること」として、「ときにはパソコンやスマホを消して、暗いニュースばかりを見すぎるのはやめよう。不確かな情報を うのみにしないで、立ち止まって考えよう」「非難や差別の根っこに、自分の過剰な防衛本能があることに気づこう。冷静に、客観的に、恐怖を知り、見つめれば、恐怖はうすれていくはずだ」「恐怖が苦手なものは、笑顔と日常だ。家族や友人と電話して、笑おう。いつものように、きちんと食べて、眠ろう。恐怖は逃げていくだろう」
新型コロナウイルスは、「体の感染症」、「心の感染症」、「社会の感染症」という“3つの顔”を持っており、「人は団結すれば、恐怖よりも強く、賢い」といったメッセージを投げかけています。
(日本赤十字社「ウイルスの次にくるもの」より)
人権のまち小郡では、差別の現実から深く学び、豊かな出会いとつながりを通して、一人ひとりが大切にされる人権文化を創造しようと地道な取り組みを進めてきており、コロナウイルス禍でも、ウイルス感染からの社会の分断に、強い人権を守るワクチンが働いていると信じています。