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更新日: 2022年2月4日

横隈山古墳(市指定史跡)

24.横隈山古墳(市指定史跡)
 

 横隈山古墳は、昭和48年のみくにの東団地造成の際に発見され、九州で最も早い段階の市民による遺跡保存運動で現在に残された古墳です。当時は高度経済成長期で、開発が重視されていた時代でしたが、市民や学生など多くの人々の努力により保存されたこの古墳は、その後の九州のみならず全国的な遺跡保存運動のシンボルとなりました。
 古墳の内容については平成24年から25年にかけて確認調査を行い、全長31.6㍍の前方部が狭く短い前方後円墳であることが分かりました。主体部は盗掘により原状を留めていなかったものの、古墳の規模や時期から、本来は石棺系石室や竪穴系横口式石室であった可能性が考えられています。築造時期は、墳形や出土遺物より5世紀中頃と考えられます。
 これまで、墳丘上での表採及び確認調査で多くの埴輪片が見つかっています。種類は、円筒埴輪、朝顔形埴輪、家形埴輪、盾形埴輪、蓋形埴輪です。円筒埴輪は、後円部墳頂付近で埴輪列として円形に巡ることを確認しています。表採資料の家形埴輪は、古墳から西約400㍍に位置する三沢蓬ヶ浦遺跡で発見された埴輪窯で出土した埴輪片とよく似ていることから、5世紀中頃の古墳と埴輪窯との関係がうかがえる資料として評価されています。
 古墳時代初頭の津古古墳群に始まる小郡地域の首長墓系譜の最後に位置付けられる古墳として高く評価され、現在、横隈山古墳公園として整備・保存されています。今後も地域に親しまれる古墳として守り継がれることを願います。

横隈山古墳全景写真.JPG

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