小郡官衙遺跡群小郡官衙遺跡 公有化・整備事業
小郡官衙遺跡は、昭和42年(1967年)に発見、昭和46年に国の史跡に指定され、史跡公園として整備されました。その後、50年以上にわたり合計18回の発掘調査が行われ、最初に考えられていたよりも広い範囲に遺跡が広がっていることがわかりました。
そこで、小郡市では、「国指定史跡 小郡官衙遺跡群 小郡官衙遺跡・上岩田遺跡 保存管理計画書」(2012年)を作成し、遺跡の重要な部分を段階的に国指定史跡として追加指定し、公有化を進めています。
将来的には、市民の皆様の意見を生かしながら、史跡の全体を公園として整備する予定で、事業を進めています。
小郡官衙遺跡とはどのような遺跡か
今から1300年前、小郡市は南部の一部を除いて、筑後国御原郡に属していました。これまでの発掘調査の結果、7~8世紀の奈良時代を中心とする掘立柱建物群40棟が発見され、その計画的な配置や規模から「筑後国御原郡衙(役所跡)」と考えられています。建物群は3回建て替えられており、遺跡の時期を大きく第Ⅰ期~第Ⅲ期と分けています。
第Ⅰ期はおよそ7世紀の後半、第Ⅱ期は7世紀から8世紀、第Ⅲ期は8世紀の前半と考えられています。
第Ⅰ期は、小規模な建物群です。第Ⅱ期、第Ⅲ期になると役所は大規模になり、規則正しく建物が建てられ、周囲は溝や柵・築地などによって囲まれていました。
このうち、第Ⅱ期に郡衙の建物が本格的に建てられ、真北からおよそ45度傾いた主軸を持つ区画や建物群(郡庁(ぐんちょう)(庁舎群)、館(たち)(官舎群)、正倉(しょうそう)(税としての稲を蓄える倉庫群))が造られました。続く第Ⅲ期では、建物や区画の方角が南北に変わりますが、第Ⅱ期と同様に建物群や東西1町(120m)、南北1町半(180m)の規模を持つ長方形区画が造られました。
小郡官衙遺跡の整備方針
まず「国指定史跡 小郡官衙遺跡群 小郡官衙遺跡・上岩田遺跡 保存管理計画書」(2012年)を作成し、遺跡の保護が必要な範囲を定めました。そして、「小郡官衙遺跡 整備基本構想・基本計画」(2013年)を作成し、史跡公園としての整備計画を定めました。現在は、対象地域にお住いの方から史跡の指定に向けた同意及び公有化の了承を得られた箇所より順番に公有化を行い、遺跡の保護を図るとともに、史跡公園整備に向けた準備を進めています。
公有化及び管理・活用の実施スケジュールは、下記ファイルのとおりです。
公有化後における史跡等の管理・活用計画(令和7年度)(Excel:25KB)
問い合せ先
小郡市教育委員会文化財課
電話:0942-75-7555
このページに関するお問い合わせ
小郡市役所 文化財課 文化財係
〒838-0106 小郡市三沢5147番地3(小郡市埋蔵文化財調査センター内)
電話:0942-75-7555(直通) / ファクス:0942-75-2777
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